2013年2月3日日曜日

2月2日 山本村から伊万里へ

唐津の町から少し離れた山本を出発した長い行列は、伊万里に向かって進んだ。半三郎は、彼らが弱り切っていたので、かごを準備させて山越えをした。夕方伊万里に着いた。そして3日の夕方にはもう武雄に着いた。この肥前の国は、以前から教会を目の敵にしてきた鍋島藩の領地であった。今の佐賀県にあたるが、九州で唯一キリストを拒み受け入れなかった地である。 この危険な敵地を無事に通り過ぎる事は、引率者の半三郎をはじめ皆の不安と苦悩の種であったに違いない。
実はこの地方から、数年ほど前この浦上の地に、二人の若者がやってきた。ひとりは今宮崎で牧師をしているが、もうひとりはこの冬に長崎の地で牧師となった。殉教者たちの涙の祈り、行進は確かに覚えられていて実を結び続けている。

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